市教委「来年度も教員配置の困難が想定される」
学校は「児童・生徒、保護者に情報提供を」
「どのような合理的配慮が可能か、検討しておくこと」
昨年と全く同じ指示、教職員、子どもたちの負担と犠牲で乗り切る?
市教委は10/1校長会で「教員配置について」を示しています。しかし、教員不足の実態も明らかにしておらず、昨年8月から市教委が対策を進めてきたことがどうだったかにも触れることなく、昨年と全く同じ「児童・生徒、保護者に学校が情報提供を」「(学校で)どのような合理的配慮が可能か、検討しておくこと」と何一つ変わらない指示となっています。
年度初めからダブルカウントの市費講師9人欠員のままスタート、その後も欠員が広がっており、学校現場が基本的な教育活動さえ困難な事態を、現場の教職員の負担と犠牲で何とか維持しているのが現状です。
「万が一」どころでない教員不足の現状、市教委こそ実態の情報提供を
「講師不足が・・深刻な事態に及ぶ場合には」「担任配置困難など万が一の事態も想定される」(市教委)
「 及ぶ場合」どころか、ましてや「万が一」どころではない事態があちこちの学校で広がっており、「1学期末に担任が退職」「2学期始まって病休」など2学期にはさらに事態が悪化しているという声が職場からも次々聞こえてきます。
だいたい枚方の教員はおおよそ約2千人程度で何人の欠員が出ているのか、どのように計算すれば「万が一」などという表現になるのでしょうか?
市教委は、枚方全体の病休、育産休、欠員などの状況を丁寧に教職員にも、保護者向けにも「見える化」して、学校の現状に理解を得る努力をすべきです。
昨年、枚方教組も2度の申し入れ この間の市教委の対策の検証を
市教委は昨年8月以来、教員不足の対応について示してきましたが、市教委がこれまで対応してきたことがどれほど有効であったのか、欠員の発生した学校に対して具体的にどんな支援を行ったのか、現場はそれによってどうなったのかなど、まず市教委の側が検証して、さらに有効な対応策を示すべきです。
枚方教組は昨年度に2度にわたって市教委に対して、具体的な提案も含めて申し入れを行っています。
申し入れの中でも強調してきた、市費講師の給料表の引き上げや様々な支援員の増員が実現しています。
しかし、抜本的な市教委課題の見直し、現場の業務負担の大幅な見直し削減や講師待遇の大幅な改善には至っていません。
一方で、学校運営に重大な影響があると、枚方教組も見直し、中止を強く要求していた「異動年限短縮」はそのまま進めたため、各学校で多くの中心的な教員が移動となり、混乱や負担が出てきています。様々な市教委イベントも取り組み、多方面に「成果をアピール」しています。
現場の率直な思い「市教委こそ何をしてくれるのか示すべき」
現場から力を合わせて声を上げていくことが重要に
市教委は教員不足を想定して、業務の見直し削減、担任持ち合いの教科担任制も含めて検討しておくことともしていますが、これも現場の努力と工夫頼みで、欠員のある学校でどれだけ可能かも疑問です。
現場が切実に思っているのは、「市教委こそ何をしてくれるのかを示してほしい」ということは明らかです。 保護者や市民は学校現場の実情、子どもたちの実態がなかなか伝わっていません。現場から力を合わせて、声を上げていくことが何より重要になっています。